川の全国シンポジウム−淀川からの発信−

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「川の全国シンポジウム−淀川からの発信−」への想い

 

宮本博司   

 2008年9月27日、淀川水系流域委員会が開催され、「淀川水系河川整備計画策定に関する意見書」が取りまとめられました。
 淀川水系流域委員会は、2001年にスタート。近畿地方整備局と委員会は、住民の意見を聞きながら一緒になって計画を作っていこうとしていました。両者は、琵琶湖・淀川の再生と住民の生命を第一に考える。そのためには、これまでの河川整備のあり方を転換しなければならないという点で一致していました。そして近畿地整は3年前に2つのダム建設を実施しないという方針を出しました。
 ところが、委員会スタートから7年が経った現在、近畿地整はもう委員会の意見は聞きません、いったん取りやめたダムまで、建設を強引に進めていきますという姿勢に変わりました。それに対して委員会は、自主的に委員会を運営し、まとめたのが今回の意見書です。
 一方、滋賀、京都、大阪の知事さんは、地整から示された計画案に対して、3人が連携して12月に意見を出されるといことです。全国でも、はじめての画期的なことです。
国が、強引に計画を進めることに対して、委員会、知事さんたち、多くの住民が、「勝手にするな」と声を上げ始めたのです。琵琶湖・淀川を再生しなければならない、住民の生命を第一に考えなければならないという真剣な想いが声になったのです。この声がさらに大きく、力強くなり、国の方針を変えることができるかどうかは、これからの地域力、住民力にかかっています。
 「川の全国シンポ」は、淀川のこれまでと今を発信し、これからを考えるステージです。そして、より大きな地域力、住民力が発揮できるかどうかが問われるステージです。これが、地整職員として淀川流域委員会のスタートから関わり、昨年から委員会委員長として委員会の運営に携わってきた私の「川の全国シンポ」への想いです。

(この項おわり)